AlexaのSkill関係の用語の整理

Alexaのスキルの作成をし始めると、Invocation Name、Intent、Utterance、Slotなどの初めて見るような新しい用語が出てきます。それらの用語の関係性がわからないとスキルの設計をするのも一苦労だと思うので整理してみます。 スキルで使われる用語の関係性や構造を考えるとき、『どのスキルに』『何を』頼むのか、というような視点で構造を理解するとわかりやすいです。 まず、一番大事なのがInvocation Name。ユーザーがInvocation Nameを喋ることで『どのスキル』を立ち上げるのかが特定されます。 例えば、「ask NASA Mars」と言えばNASA Marsのスキルが、「ask Weather Sky」と言えばWeather Skyスキルが立ち上がります。 一般的に、Invocation Nameには会社名やサービス名、商標などが使われます。 Invocation Nameで『どのスキルに』を特定したら、次にユーザーがそのスキルに対して依頼できることをIntentとして定義します(1つのスキルで複数のIntentを持つことができます)。 例えば、飛行機などの旅行情報を提供してくれるKAYAKスキルには、『飛行機のチケット代を教えて』と依頼するためのIntentが定義されています。そのチケット代を調べるIntentを起動するためにユーザーが発話しうる文章群をUtteranceとして定義します。 Utteranceに「how much it costs to fly」というフレーズを定義しておくと、ユーザーがそのフレーズを喋ったとき、KAYAKスキルは『ユーザーは飛行機のチケット代を教えてほしいと言っているので、そのIntentに対応する処理をすれば良いのだな』ということが分かるようになっています。 何のIntentを起動するかを言うことをUtteranceで特定した際、ユーザーから追加の情報を受け取りたい場合もあります。 例えば、『飛行機のチケット代を教えて』というIntentであれば、『どこから』『どこまで』という2つの追加情報をユーザーから受け取らないとチケット代を調べることができません。Utteranceには追加で受け取る情報をSlotという形で持たせることができ、いくつのSlotがあるのかというのを各Utteranceごとに定義することができます。また、Slotそれぞれについて必須・任意の設定が行えます。 もちろん、追加情報を受け取る必要のないIntentの場合(NASA Marsの『キュリオシティーの最新情報を教えて』など)、Slotは省略することができます。 このように、スキルの作成者はInvocation Name、Intent、Utterance、Slotの4つを上手く設計・定義していくことによって、ユーザーが喋った言葉をどのような意図として解釈すればいいのか、ユーザーから何の入力を受け取ればいいのかということをAlexaに教えていく構造になっています。

Alexa Skill全20カテゴリーから、気になるSkillをピックアップ!(その3)

SPARROWSのQzです。今回はNovelty & Humor、Business & Finance、そしてGameのカテゴリーを見ていきましょう。 Novelty & Humorカテゴリーのスキル 760ものスキルがラインアップされています。完全にコンテンツ力に左右されるジャンルでありますが、アメリカンジョーク系のものがたくさんあります。 Pickup Lines ☆ 口説き文句を喋ってくれるスキル。こうしたちょっとアダルトなコンテンツが結構人気になる傾向があります。ちなみに今日のフレーズは"I hope you know CPR、because you take my breath away!"でした。Alexa Appでログを見てGoogle先生に教えてもらって、やっと意味がわかりました。 Business & Financeカテゴリーのスキル 200以上のスキルがリリースされています。レビューが沢山ついているスキルはそれほどなく、ファイナンスセクターでAlexaを使いこなせるキラースキルはまだこれからの模様です。 Credit Card Helper ☆☆ チャットボットが機械学習しながら、ユーザが希望する条件のクレジットカードを推薦してくれます。クレジットカードに限らず、保険、ローン等の比較サービスがこの手のスキルを提供するのはモデル的にはありと思われます。 Capital One ☆☆☆ アメックス、JPモルガンチェース、バンカメ、シティに続く米国No.5のクレジットカード発行銀行Capital OneのAlexaスキル。スキルをenableにした後に、Capital Oneの個人アカウントをリンクさせることにより、様々なアカウント情報を音声で教えてくれる。クレジットカードの場合、特定の店舗で先月どれくらいカードを使用したか、支払日、決済残高等、銀行口座の場合、直近の取引内容、小切手の支払予定残高等、住宅ローンの場合、ローン残高、次の支払日、次回支払い予定額等を入手できる。セキュリティの為に、4桁のコードを設定する必要がありますが、そのコードを聞かれたり、Alexa Appのログに残る仕様のようです(2017年2月時点)。比較的容易にアカウントを他人に操作されてしまうリスクが指摘されていましたが、今後改良される模様です。 https://youtu.be/GH8ywL132o4 Games, Trivia & Accessoriesカテゴリーのスキル Newsに次いでスキルの多い(約2,200)カテゴリーです。音声だけでコントロールできるAudioミステリーの人気が高いようです。 The Wayne Investigation ☆☆☆ バットマンの主人公ブルース・ウェインの両親を殺害した犯人をつきとめるミステリーゲーム。ワーナーブラザーズがバットマンvsスーパーマンの映画宣伝の為に、Amazonの協力のもと開発したそうです。リリース一週間で、他の全スキルの7倍の滞留時間を記録し、ダントツのNo.1スキルとなりました。  Earplay ☆☆ Earplay社の音声ゲームラインアップの内、一部のゲームがEchoでプレイできるようになっています。長年、スパイ物の音声ゲームを地道に開発してきただけあって、レビューの評価も高く、このジャンルはAlexaがもっとも得意とするところかもしれません。 Insult Generator ☆☆ 返答が全て口ごたえ、ばかにした言葉になる面白スキル。返答の種類は100以上あり、入力にあわせて返答をチョイスするルール作成に開発者のセンスが感じられます。パーティを盛り上げるのに丁度よいスキル。 Amazing Word Master Game ☆ … Continue reading Alexa Skill全20カテゴリーから、気になるSkillをピックアップ!(その3)

技適通ってなくてもAlexaを使う方法 Raspberry Pi編

「あれくさー!」と話しかけてみたいけど、 海外のAmazonで販売されているEcho(Echo, Dot, Tap)を個人輸入するのはちょっとアレだし・・・。と思っていたら、Echo の中の人Alexa Voice Service が Echo 以外のデバイスやPCでも動かせるようになったというので、早速Raspberry Piに入れてみました。 準備・用意するもの Amazon開発者ポータルのアカウント Amazon開発者ポータル でアカウントが必要です。AmazonアプリストアにAndroid向けアプリを公開している場合など、すでにアカウント開設済みの場合は、既存のものが使えます。無償で開設できますので、持ってない場合は、サインアップしておきます。 Raspberry Pi Raspberry Pi 3かRaspberry Pi 2 Model Bがいいみたいです。ここでは Raspberry Pi3 を使って試してみました。Raspberry Pi本体を動作させるために必要な一式(電源、SDカード、HDMIケーブル)以外に、マイクとスピーカーが必要です。Raspberry Piには音声入出力がついてないので、USBマイクと3.5mmのAudio Jackでつながる外部スピーカーを用意します。 Raspberry Pi はRaspbian (Jessie)をインストールしました。NOOBS使ってデフォルトの状態でJessieをインストールしてます。 Raspbian のインストール時はHDMIで繋いだモニターを使っても、Alexa完成後はヘッドレスで使用したい場合は、SSHの他にVNCのインストール・設定が必要です(Terminal を3つ開かなくては行けないし、ブラウザを開いて認証する必要があるので)。Tightvncserverのインストールについてはこの辺を参考に。 Alexa Voice Service への登録 Alexa Voice Service をインストールするデバイスを予め登録する必要があります。Amazon開発者ポータルに入って、Alexa Voice Service へ行き、今回インストールするRaspberry Piを登録します。 メニューから ALEXA へ行き、Alexa Voice Service をクリック。 … Continue reading 技適通ってなくてもAlexaを使う方法 Raspberry Pi編

Alexa Skill全20カテゴリーから、気になるSkillをピックアップ!(その2)

SPARROWSのQzです。昨日深夜とうとうEcho Showが発表されましたね。やはりスクリーンが付いていた方が便利です。リビングに置くにはShowがいいかもです。では前回に引き続きスキルの解説に入りますが、今回はConnected CarとFood & Drinkのカテゴリーを見ていきます。 Connected Carカテゴリーのスキル わずか14しかスキルがリリースされておりませんが、ここは最も熱く注目されているカテゴリーなのでいくつか見てみましょう。 Hyundai Blue Link ☆ ヒュンダイ社公式のスキル。2016年以降発売でBlue Link搭載のヒュンダイ車のコントロールが可能。ヒュンダイのユーザアカウントにリンクして、Alexaにピンコードを喋れば遠隔操作ができるようになります。下の動画で説明されているアプリで使える機能の多く(エンジンのオンオフ、車内温度の設定、遠隔ロック、充電開始、クラクション、ライトの点灯)をAlexaでサポートしています。レビューでは、星一つが57%も占めてしまっておりますが、Blue Linkオプションのヒュンダイに乗っているのに、すこし前の型でAlexaが使えないというユーザの怨嗟のレビューが多いようなので、そのあたりも考慮して全体評価を判断しなければいけません。自動車メーカー公式の最初のスキルなので、その姿勢を高く評価する声も多いのですが、やはりスキルの造り込みがまだまだこなれていないようで、エンジンスタートはほぼできないとか、喋りが鈍いとか不満の声も多いようです。ヒュンダイには先駆者として、このスキルの改善を期待したいところです。 https://youtu.be/5ea0ovL7cdc EV Car ☆☆ 個人が作成したスキルのようですが、高評価です。現時点でTeslaのみの対応で、先ずTeslaのアカウントとリンクさせる必要があります。トークンが既にあればeメールアドレス、パスワードは不要です。充電状況、車のステータス、車内温度、車の位置情報、充電開始・停止、エアコンのオンオフ、航続距離等結構多数のコマンドが使用可能です。冬の朝慌てて身支度している時に、Alexaで車を暖めておくのがCoolな使い方に違いありません。Amazon Echoを買ったら車もTeslaに買い換えないと行けませんね。 Automatic ☆☆ IoTベンチャーAutomatic提供のスキル。AdaptorというIoTデバイスを購入して、車に設置する必要がある。基本的にはアプリ上で車の状況をモニターするサービスだがAlexaの音声でもガソリン残量、車の現在位置、過去の走行距離等の一部の機能が使える模様。Automaticの大きな利点は車の運転をモニターすることにより、エコドライブの方法を学習できることにある。 Food & Drinkカテゴリーのスキル 食べ物や飲み物に関するスキルは200強提供されています。サブカテゴリーの分類はクッキング・レシピ、デリバリー・テイクアウト、レストラン予約・レビュー、ワイン・飲料。 MySomm ☆ 料理にあったワインを教えてくれるパーソナルソムリエスキル。「ローストチキンにあうワインは何?」といった質問に答えてくれますが、データベースはそんなに大きくなさそうで、実際のシーンで凄く役に立つかどうかは微妙です。 Cheers Me ☆ 乾杯の音頭を教えてくれるスキル。15の言語に対応しているのでいろんな国の人がくるパーティで重宝しそうです。(そんなパーティ滅多に開かないと思いますが、、、) Domino's Pizza ☆☆ ドミノピザが注文できるスキル。結構いろんなところで取り上げられているスキルですが、残念ながら日本のドミノピザアカウントと接続はできないので試すことはできません。沢山ある米国のレビューでは、ピザ好きのアメリカ人がめっちゃ高評価する一方で、オーダーできるのが最後のオーダーと同じものか、お気に入りだけという制限を批判するレビューも散見されます。あと、個人のドミノピザのアカウントをリンクしているので、本人以外もEchoでピザ注文し放題というセキュリティリスクが指摘されていたりします。実際には、リスクというほどのリスクではないと思いますが。日本版ではいろんなオーダーができるようなスキルになっていてほしいものですね。 次回は、Novelty & Humor、Business & Finance、Games, Trivia & Accessoriesのカテゴリーをやります。乞うご期待! Alexa Skill全20カテゴリーから、気になるSkillをピックアップ!(その1) Alexa Skill全20カテゴリーから、気になるSkillをピックアップ!(その3) Alexa Skill全20カテゴリーから、気になるSkillをピックアップ!(その4)

Alexa Skill全20カテゴリーから、気になるSkillをピックアップ!(その1)

SPARROWSのQzです。年末迄には音声アシスタントAlexaの日本語対応Amzon Echoが発売されると噂されており、Alexaに最近目が離せません。4月末時点で、Alexaのサービスや機能であるスキルは1万を超えています。英語対応のみであることと、Amazon Echoはまだ日本の技適に対応していないことから、実際に試したことがない方がほとんどかもしれませんが、ReverbというアプリをインストールすることでスマホでAlexaを試すことが可能です。どんな風に使えるのかは、下の米国向けプロモーションビデオで、ざっくりイメージを掴んでくださいませ。 https://youtu.be/hPXS7rC1PWo スキルにどんなものがあるのか、ピックアップした記事はありますが、全カテゴリーを網羅している記事はなかったので、全カテゴリーの解説をスキルの紹介とあわせて4回に渡りさせていただきます。 Alexaスキルのカテゴリー カテゴリーは20に分類されています。Alexa Skillサイトのインデックス上は21に見えますが、CommunicationはSocialのサブカテゴリーなので20と判断しています。一番多いカテゴリーはニュースで、二番目がゲーム、豆知識系となっており、いずれも2000以上のスキルがひしめき合っています。では各カテゴリーの解説に入ります。 Newsカテゴリーのスキル 2,000以上ものスキルが発表されているNewsカテゴリー。ジャンルはビジネス、コメディ・風刺、エンタメ、ファイナンス、ヘルス、ローカル、ナショナル、新聞、オピニオン、政治、サイセンス・テック、スポーツ、天気、ワールドに分類されています。メディア各社がFlash Briefingで色んなスキルを出しております。このカテゴリーのスキルは基本的な機能で作成できる為、開発はそう難しくなく、いかにコンテンツが面白いかが人気を分けているようです。 Fox Business ☆ Fox Newsから毎日要約されたニュースが配信されます。日本語対応した暁には、テレビ、ラジオ各社が同様のニュースを配信すると予想されますね。特に地方局の地元ニュースをAlexaで聞きたいというニーズは沢山あると思われます。  Weatherカテゴリーのスキル デフォルトで天気予報も利用できますが、個別の天気情報スキルも500以上ラインアップされています。スキー場毎の降雪情報スキルがあったり、地方局の天気予報番組のスキルがあったりしますが、最もレビューの評価が高いものがWeather Skyです。 Weather Sky ☆☆ USの都市であれば、どこでもウェザーニュースを読んでくれるスキル。最初に自分の居住地を設定しておけば、いつでもそこの天候情報を入手できます。自分の生まれた日の天気を教えてくれたり、雷雨や雪の効果音を出してくれる面白機能が人気のようです。 Education & Referenceカテゴリーのスキル 教育系では1,400弱ものスキルがリリースされています。 Examining the Scriptures Daily ☆ 毎日エホバの証人の説教が聞けるようになっています。信者の方々が積極的にレビューを書いて、目立つポジションをキープしています。宗教系説法はAlexaに向いているので日本の宗教法人もいずれスキル必須になると予想されます。 Word of the Day ☆ こちらも人気のスキルで今日の言葉をウィットにとんだ例文で解説してくれます。残念ながら私の英語力では何が面白いかほとんど理解できませんが、英語力に自信がある方は是非お試しください。このパターンで松岡修造の日めくりカレンダースキルとかは結構イケそうな気がします。  NASA Mars ☆☆☆ NASAが提供する火星探査機の今日の活動や、火星に関する情報を教えてくれるスキル。このスキルで、初めて火星探査機Curiosityがいまだに運用中であることを知りました。CuriosityのTwitterもなかなか面白い内容になっています。Alexaは、NASAの活動を宣伝するのに一役買っていますね。ちなみにCuriosityは原子力電池を搭載しており、14年経っても100Wの電力が確保できるらしいです。宇宙に興味のある方は是非試してみてください。 次回はFood & DrinkとConnected Carのスキルをフィーチャーしますので、お楽しみに! Alexa Skill全20カテゴリーから、気になるSkillをピックアップ!(その2) Alexa Skill全20カテゴリーから、気になるSkillをピックアップ!(その3) Alexa Skill全20カテゴリーから、気になるSkillをピックアップ!(その4)